咽喉(のど)の症状

喉の症状イメージ画像

起床時に喉がカラカラに乾いている方は夜間鼻呼吸出来ていないサインです。
鼻呼吸が出来ないと睡眠の質が悪くなり、いびきや、睡眠時無呼吸の原因となります。
いびきや無呼吸は口蓋垂の長さ、顎の狭さや舌の大きさにも関連があり、もちろん鼻の通りだけで完治するわけではありませんが、その様な症状でお悩みの方は、一度、当院に相談ください。

また、重症の睡眠時無呼吸症候群の方はCPAPという機械をお貸しして治療しますが、鼻から陽圧の空気を送る治療機械のため、やはり鼻呼吸が出来ることはいびき、睡眠時無呼吸症候群の治療の上で必須となります。

喉を痛めやすい方へ

喉を痛めやすい方は、扁桃炎や慢性咽頭炎が考えられます。
鼻呼吸が出来ないと生体の空気清浄機の役割が使えない為、喉を痛めやすい傾向があります。車で例えるとエアフィルターが詰まった状態でエンジンを回している状態に似ています。

この様な事から鼻呼吸を出来ないと単に呼吸する為の経路ではなく、睡眠の質の悪化による、運動能力の低下、仕事のパフォーマンスの低下、風邪のひきやすさ、小児の集中力低下、並びに食欲低下、顎の発育への影響(小児の睡眠時無呼吸症候群を放置した場合、下顎の発育が抑制され、出っ歯になる)など、様々なら影響がある事が最近の研究で分かってきました。

後鼻漏と咳について

慢性副鼻腔炎からの後鼻漏が継続すると慢性の咳の原因になる事があります。
副鼻腔炎と気管支喘息は同じ上気道粘膜の炎症の為、密接な関係がありどちらかのコントロールが悪い事で増悪する傾向があります。逆にどちらかを改善する事で良好な経過を得られる可能性があります。

嗅覚障害、気管支喘息、アスピリン喘息、血中の好酸球が高い方、嗅列にポリープのある方、CT検査にて篩骨洞優位の副鼻腔炎の方は特に難治性の好酸球性副鼻腔炎が考えられます。
今後当院で好酸球性副鼻腔炎の難病指定もしていきます。

味覚障害について

味覚障害は嗅覚障害と密接な関係があり副鼻腔炎による嗅覚障害が改善すると味覚もより良くなる事があります。

慢性上咽頭炎

鼻の奥がヒリヒリ痛い方は慢性上咽頭炎かもしれません。
治療方法は、特効薬はありませんが漢方薬が中心となります。

飲み込む時に耳まで痛い。
咽頭炎からの耳への放散痛もしくは外耳道炎が考えられます。
外耳道炎もひどくなると顎を動かしただけでも耳の深部に痛みがひびく事があります。

よくある質問:咽喉(のど)の症状について

男性でいう「のどぼとけ(喉頭)」付近の異常感を訴えることが多いので喉頭異常感症といいます。ほとんどの場合検査をしても異常が診られません。
比較的女性に多く、肩こりや貧血があるとこの異常感が出るとも言われています。

また、最近注目されているのが逆流性食道炎による喉頭異常感です。これは胃酸が逆流するために食道の入り口を含めた喉頭が炎症を起こす疾患で、胸焼け、声がれ、のどの異常感、咳などの症状が起こります。

このように喉頭異常感といってもさまざまな状態が考えられますが、特に高齢者の方はがんの可能性も疑われるため、早めの受診が大切です。

せき喘息という疾患をご存じでしょうか?
これは1ヶ月以上持続する慢性の咳(特に夜間に多い)で、もともとはアレルギー素因(アトピー、アレルギー性鼻炎など)を持っている人に発症しやすい病気です。
一般的な風邪薬が効かず、気管支拡張剤、ステロイドといった喘息系の薬が効果的です。
せき喘息の患者様のうち1~2割の方は気管支喘息に移行することがあります。
また、高齢者の方やヘビースモーカーの方は肺がんも疑われるため、CTでの検査をおすすめしています。

舌の感覚異常、味覚障害の原因としてまず亜鉛、銅、鉄といった微量元素の欠乏症があげられます。
特に亜鉛は味覚に重要で、偏った食生活(特にインスタント食品や香辛料、スナック菓子の摂り過ぎなど)、薬剤(リウマチ薬、ある種の高血圧薬など)などによって亜鉛欠乏が起ります。

また、舌にカンジダというカビが発生してピリピリとした異常が起こることがあります。
このカビは口腔内が不潔だったり、入れ歯の方、ヘビースモーカー、糖尿病の方などに多く見られます。
血液検査、舌のばい菌の検査にて、それぞれ微量元素欠乏症やカンジダの有無がわかりますので、ご心配な方は一度当院にご相談下さい。

一般的には風邪に伴って声帯が炎症をおこす声帯炎が原因としてあげられます。
しかし風邪でもないのに声がれが長く続くときは声帯ポリープや喉頭がんが疑われることもあります。
声帯ポリープは歌手、政治家、学校の先生などといった普段よく声を使う方に見られます。喉頭がんについてはヘビースモーカーの男性に多い傾向があります。
声帯炎、ポリープ、喉頭がんはいずれも内視鏡検査ですぐに診断できます。
当院の内視鏡検査は胃や大腸の内視鏡検査と違い、前処置もなくすぐに行えます。
また、検査中は患者様に直接画像を見ていただきながら行うことが可能です。

扁桃腺の表面には月のクレーターのようなでこぼこしたへこみ(扁桃腺窩といいます)があります。
ここに細菌が感染したり、食物かすが溜まると発生する白っぽい物質を膿栓(のうせん)といいます。
特に重大な問題を起こすものではありませんが、口臭や違和感の原因になります。

睡眠時無呼吸症候群(SAS)の可能性が疑われます。
いびきは主に口蓋垂とその周囲の粘膜が不規則に振動するために起ります。
もともと鼻の通りが悪い方が多く、さらに口蓋垂が長かったり、その周囲の粘膜が腫れぼったい方、扁桃腺が大きめの方、肥満気味の方は特にいびきをかきやすいようです。
睡眠時無呼吸症候群は睡眠時に呼吸と無呼吸を断続的に繰り返す現象で、いびき、睡眠障害、昼間の眠気などを引き起こします。

目安として1回10秒の呼吸停止が1時間に10回以上ある場合、睡眠時無呼吸症候群の可能性があります。
呼吸が止まりながら寝ているということは低酸素状態になっているということで、心臓や肺に負担が掛り、重篤な事態を招くこともあるので早期の診断がかかせません。