手術についてのQ&A

手術についてのQ&A

当院では、日帰り手術をされる方に「お鼻の日帰り手術について」ご心配なことや、疑問点などクリアにしていただいてから手術をおこなっております。
手術前、手術を検討されている皆様から、多くお問い合わせいただく内容を「よくあるご質問」を集めご紹介いたします。
是非、参考になさってください。

日帰り手術Q&A

  • 内服など保存的治療が効果ない鼻つまり、いびき、無呼吸の患者様
  • 妊娠予定で薬の内服ができない方
  • 授乳中で薬の内服ができない方
  • 重症の花粉症の方
  • 薬での治療が効果のない滲出性中耳炎のお子様

以上の患者様が対象となります。
当院では保険診療を観点から手術を希望されましたすべての患者様に手術の適応となるわけではございません。
まずは医師の診察を受けて、治療の相談をしてください。

手術は片側20−30分程度です。
痛みは局所麻酔ですので歯医者さんで抜歯する程度です。
局所麻酔ですので意識はある状態です。
歯科治療が普通に受けられる患者様は、当院で日帰り手術ができます。
緊張する場合は手術前にリラックス(セデーション)する薬を使用できますが、その場合は手術後もぼんやりした状態が継続するため、ご自身で運転での帰宅は不可となり、お迎えが必要になります。
幼少の患者様や非常に痛がりや恐がりの患者様には全身麻酔での手術をおすすめします。その場合は提携医療機関へ紹介いたします。
おおよその手術中の出血量は10−50ML程度で身体への負担は非常に少ないです。

最先端の内視鏡とマイクロデブリッダーシステムなど手術機器の発展と安全な手術環境を整えることで超低侵襲な日帰り手術が可能となりました。

手術翌日からシャワーや普段のデスクワーク、買い物など日常生活は可能ですが、日帰り手術でも術後、鼻出血のリスクは入院手術と同程度ありますので、手術後1週間は安静が必要となります。
手術後、激しい運動(心拍数のあがるマラソンなど)や旅行は手術後1ヶ月は禁止となりますので、そのような予定のない時期に予約をお願いいたします。

コントロール不良の高血圧、重症の気管支ぜんそく、重症の糖尿病(HbA1C 8以上)、心疾患、不整脈、脳血管障害の既往、肝腎機能障害の方、抗精神薬内服の方、顔の美容外科手術の既往がある方は日帰り手術の適応外となります。詳しくは医師と相談くださいますようお願いいたします。

レーザーや高周波メスによる簡単な手術は小学校高学年から施行できます。
内視鏡下手術は16歳以上80歳まで施行できますが、大きな病気(重篤な既往歴のある方)は日帰り手術ができません。

鼻粘膜焼灼術や下鼻甲介切除術など簡単な手術はおおよそ1ヶ月程度です。
内視鏡下副鼻腔手術など高度な手術はおおよそ予約してから2−4ヶ月先となりますので、ご了承くださいますようお願いいたします。

現在では創部に癒着の少ない特殊な止血ガーゼを使用しているため、以前の手術よりはかなり痛みが少なくなりました。
それでもガーゼ抜去は痛みが少なからずあるため、当院ではなるべく痛みが無いように、ガーゼ抜去をする前にも鼻腔内に局所麻酔(浸潤)を使用しています。

副鼻腔炎と後鼻神経切断術などの根本手術は手術後一週間以降も暫くは出血のリスクがある為当院から車で2時間以内の方に限らせていただきます。
当院から手術後、車で1時間以内の場合には日帰りでご帰宅で構いません。
日帰り手術当日が最も出血しやすいため、当院まで車で1時間以上かかる方は手術当日はホテルに1泊してください。
術後出血があった場合、原則として当院で対応いたしますが、どうしても来られない場合には近くの医療機関での対応となりますことをご理解の程よろしくお願いします。
北海道や、沖縄など飛行機で来られる方は出血のリスクの少ない下鼻甲介手術であれば日帰り手術できますが、当日は当院近くのホテルに1泊してください。

クリニック営業時間はクリニックまで電話連絡お願いします。夜間や休診日など営業時間外の場合は、術後の患者様に医師に通じる24時間オンコールの電話をお伝えしておりますのでご安心ください。
夜間、休日でも緊急を要す場合は、医師が対応いたします。
当院に連絡なく救急車を呼ばれた場合などは、当院では責任を負えませんのでご了承お願いいたします。

慢性副鼻腔炎の日帰り手術Q&A

以前の蓄膿(慢性副鼻腔炎)の手術では歯肉を切開して顔面骨の前面を割ってアプローチしていたので、身体への侵襲、痛みも強い手術でした。
現在では内視鏡を用いて鼻の入り口からすべての手術操作ができるようになり、非常に身体への負担が少なく、日帰りで安全に施行できるようになりました。

当院での手術時間は平均で20−30分程度(片側)であり、出血も30ml程度です。

慢性中耳炎の日帰り手術Q&A

以前に中耳炎を繰り返し鼓膜に穿孔が開いたままの状態を慢性中耳炎といい、繰り返す耳漏や伝音難聴の原因となります。
当院では局所麻酔下に鼓膜穿孔閉鎖術が施行できます。(月曜日予約制 手術時間30分)

アレルギー性鼻炎の日帰り手術Q&A

鼻腔内に内視鏡を入れて過剰に厚い下鼻甲介のボリュームを減らす手術です。
内視鏡用いることで下鼻甲介の裏側まで減量できるためアレルギーによる重度の鼻詰まり、いびきに有効ですが、鼻水、くしゃみ等のアレルギー反応による症状は後鼻神経切断術のほうが有効です。
ただし薬剤で改善する患者様は手術適応外となります。

鼻の左右を隔てる壁を鼻中隔と言います。この壁が極度に曲がっている場合、片側の鼻詰まりが高度に生じます。
当院では内視鏡を用いて局所麻酔下に10〜15分程度で日帰り手術できます。

重症のアレルギー性鼻炎で、他の治療方法が無効の患者様には非常に有効です。
すべての手術を希望されるアレルギー性鼻炎の患者様に適応になるわけではありません。
アレルギー反応を鼻腔に伝達する副交感神経を切断ブロックすることで、患者様個々のアレルギー体質はかわりませんが、くしゃみ、鼻水、鼻つまりなどの症状が改善し、正常に近い状態が維持しやすくなります。

この手術方法は鼻のクリニック東京 理事長の黄川田先生が世界ではじめて、副作用のない神経切断術を開発し、現在では重症のアレルギー性鼻炎の患者様の術式として定着していますが、難易度の高い術式のため、全国的にも施行できる施設は限られます。